専門外来で働く看護師には、多岐にわたる専門性と役割があります。たとえば、禁煙外来に携わる看護師は患者さんの禁煙を支援するのが仕事です。禁煙外来は、喫煙を止めたいと考える患者さんが訪れる専門外来の一つで、看護師は患者さんの健康状態や生活習慣のアセスメントから始めます。患者さんの喫煙歴や禁煙の動機、過去の試みなどを理解し、それを医師へ正確に伝えなければいけません。
禁煙外来の看護師は、患者さんに寄り添いながら禁煙に向けてのモチベーションアップに努めます。患者さんの不安や疑問に丁寧に対応し、禁煙に対するポジティブな姿勢を引き出すことが大切です。また、禁煙の過程で挫折しそうになった際には、看護師がサポートして患者さんが再び前向きになれるように導きます。禁煙に成功した際の体調の変化や健康的な未来へのビジョンを共有し、患者さん自身が禁煙の意義を再確認する手助けが求められるでしょう。
禁煙外来の看護師の役割は、単に禁煙を促すだけでなく患者さんの生活全般をサポートすることにもあります。禁煙によって起こる生活や、心身の変化に適切に対応するためのアドバイスも一つです。ストレス管理や代替行動の提案を通して、患者さんが禁煙後の新しい生活に順応できるよう支援します。看護師は、患者さんが一人で抱え込まずに済むよう、専門的な知識と経験を活かして長期的な健康改善を目指すパートナーとしての役割を果たすのです。患者さんとの信頼関係を築き専門性を発揮しながら健康増進に貢献するのが、禁煙外来での仕事となります。